消防士や救命士の階級って何種類あるの?《結論:最高10種類》【元東京消防庁消防士・救命士が徹底解説】

階級

こんにちは、元東京消防庁消防士・救命士のきゅーぶです!

 

いつも当ブログをご覧いただきありがとうございます!

 

今回は、「消防士や救命士の階級って何種類あるの?」がテーマです。

 

結論から言うと・・・

 

実は最高10種類もあります!

 

でも・・・

  • 具体的にどんな階級があるの?
  • 階級を上げるにはどうすればいいの?
  • 実際、どの階級が一番メリットあるの?

 

こういった疑問に対し、実際に東京消防庁消防士・救命士として10年以上働いていたきゅーぶが徹底解説します。

 

※ここでいう救命士とは消防勤務の救命士です。病院等に勤務する救命士の事ではありません。消防勤務の救命士は消防士であることが前提ですので、「消防士」を「消防勤務の救命士」と読み替えてもらって構いません。

 

具体的にどんな階級があるの?

最高10種類あるのはわかったけど、具体的にどんな階級があって、どんな役割や責任があるのか知りたいですよね。

 

消防職員の階級は、自治省消防庁が昭和37年6月に定めた「消防吏員の階級準則」に従って、各市町村ごとに規則で定められています。

 

また、各市町村の消防長の階級は、消防職員の数や市町村の人口のなどを考慮して決められています。

 

以下の表は東京消防庁においての説明ですが、他の消防本部もだいたいこれに準じています。では、実際に階級章の写真とともに見ていきましょう。

階級章 階級名 説明
消防士

消防官として最初の階級。

そう、実は「消防士」とは職業名ではなく、最初の階級の名前なんです。

どんな人でも消防に入った時はここから始まる。組織の下っ端であり、掃除や雑用等を自ら積極的にやならければならない。職場によっては基本的人権は無いに等しい(笑)

事務では「係員」という位置づけ。

普段の呼び方は苗字を呼び捨てがほとんど。

全国での割合は約21%

消防副士長

消防士からすると兄貴的・姉貴的存在。上司からもようやくとりあえずの一人前と認められる権利を得る。

昔はこの階級はありませんでした。その後、準則が一部改正され「特に必要があると認めるときは、消防士の階級を消防副士長及び消防士の階級に区分することができる」となり設置されました。これが設置される前は10年以上「消防士」の階級でいる人も珍しくありませんでした。

事務では消防士と同じ「係員」という位置づけ。

普段の呼び方は若手だと苗字を呼び捨て、中堅以上だと○○さん。

全国での割合は約10%

消防士長

実際にみんなを取りまとめるリーダー的存在。その日のみんなの行動を取り仕切る。

現場では「小隊長」として活動できる。つまり、救急隊では「救急隊長」となれる。

事務では「副主任」という位置づけ。人口の少ない消防本部では「主任」となる。

普段の呼び方は○○士長。

全国での割合は約25%

消防司令補

消防士長以下の管理・相談役。お父さん・お母さん的存在。また、管理職と現場との板挟み(現場寄り)になっている(笑)。

現場では「小隊長」や「中隊長」として活動できる。「救急隊長」はこの階級がほとんど。

事務では「主任」という位置づけ。人口の少ない消防本部では「係長」「課長補佐」となる。

普段の呼び方は○○主任。○○司令補とは言わない。

全国での割合は約26%

消防司令

その日の全部隊のボス的存在。また、管理職と現場との板挟み(管理職寄り)になっている(笑)

現場では「大隊長」として指揮活動できる。地方によっては「救急隊長」などとして現場で活動することもある。

事務では「係長」「課長補佐」という位置づけ。人口の少ない消防本部では「課長」「署長」となる。

普段の呼び方は○○係長。○○司令とは言わない。

全国での割合は約13%

消防司令長

事務では「課長」「副署長(総務課長)」という位置づけ。つまり、消防署では各課のボス的存在。

現場では「副署隊長」として指揮活動できる。

もしくは、消防吏員の数が100人未満かつ人口10万人未満の市町村の「消防長」。

普段の呼び方は○○課長。もしくは副署長。○○司令長とは言わない。

全国での割合は約4%

消防監

各消防署の「消防署長」。

本庁では各課の「参事」や「課長」。

現場では「署隊長」として指揮活動できる。

もしくは、消防吏員の数が100人以上又は人口10万人以上の市町村の「消防長」。

全国での割合は約1%

消防正監

東京消防庁では第1~第10まである各方面本部の「方面本部長」。

本庁では各部の「部長」。

もしくは、消防吏員の数が200人以上又は人口30万人以上の市町村の「消防長」。

全国での割合は約0.2%

消防司監

東京消防庁のNo.2、次期消防総監候補

もしくは、政令指定都市又は人口70万人以上の「消防長」。

全国での割合は約0.02%

消防総監

東京消防庁の「消防長」。

消防総監という階級名は特別区の消防長、すなわち、東京消防庁の消防長にだけ与えられるもので、全国に1名しかいません。

全国での割合は約0.001%

各階級の全国での割合は約16万人中、2016年4月1日現在においてです。

引用元:総務省消防庁

 

ちなみに、階級章にある銀色のマークは通称「星」と呼ばれており、正式には「消防章」という車両や旗などにも使われている消防のマークです。

 

「消防章の図案」は、雪の結晶の拡大図を基礎とし、これに日章を中心として水管、管そう、それに筒先から放出する水柱を配したものです。

 

雪の結晶は、水、団結および純潔を意味し、消防職員の性状を表しています。水管、管そう、そして水柱は、消防の任務を完遂する機械と水を表し、日章は消防のありかた、すなわち、都民の太陽でありたいという願いを表しています。

 

参考までに、実は警察官も最高10種類の階級があります。

①巡査 ②巡査長 ③巡査部長 ④警部補 ⑤警部 ⑥警視 ⑦警視正 ⑧警視長 ⑨警視監 ⑩警視総監 となっております。各階級の役割等はだいたい消防と似ていますが、明らかに消防と違うのは「警視正」以上は国家公務員であるということです。消防ではたとえ消防総監になったとしても地方公務員のままです。

 

階級を上げるにはどうすればいいの?

さて、階級の種類はわかりましたがどうやって階級が上がるのか知りたいですよね。

 

実は階級を上げるにはどこの消防本部も『昇任試験』を受ける必要があります。

 

「昇任試験」の内容としては筆記試験(択一式や小論文)と面接になります。階級によっては実技(礼式での部隊指揮)などもあります。

 

しかし、次の階級に上がるためには条件があります。東京消防庁では簡単にまとめると以下の表のとおりです。

階級 条件
消防士長 早くても消防士として3年以上勤務した者
消防司令補 早くても消防士長として1年以上勤務した者
消防司令 早くても消防司令補として3年以上勤務した者
消防司令長 早くても消防司令として3年以上勤務した者
消防監 消防司令長として5年以上勤務した者
消防正監 消防監として1年以上勤務した者
消防司監 消防正監として1年以上勤務した者

※1)消防副士長へは数年以上の勤務で自動的に書類選考で昇任します。

※2)消防司令長までは採用区分により必要勤務年数が変わります。

※3)消防総監への条件は特に定められていません。

 

僕の感覚としては、各階級で多い年齢層は消防士は20代消防副士長は20~30代消防士長は20~40代消防司令補は30~50代消防司令は40~50代消防司令長以上は50歳以上といった感じです。

 

実際、どの階級が一番メリットあるの?

では、たくさんある階級の中でどの階級が一番いいのでしょうか?

 

それは自分が「何をしたいのか」「何を目標とするのか」「何を重視するのか」によると思います。

 

例えば、東京消防庁で定年まで「救急隊長」でいたいというのであれば消防司令補までの階級にしておかなければなりません。次の消防司令の階級になってしまうと「大隊長」となり指揮隊に乗って全部隊を指揮しなければなりません。救急隊長として救急車に乗れないのはもとより、救急だけに専従することはできず、各種災害対応やそれに関連する事務、火災予防事務、ポンプ車・救助車・はしご車等全てに精通する必要があります。下手したら毎日勤務員(平日の日中勤務の事務)の係長として働かなければならない可能性もあります。ですので、現場主義の方は消防司令補の階級で終わることが多いです。

 

また、定年まで「機関員(運転手)」をやりたいのであれば消防士長までの階級にしておかなければなりません。ポンプ隊や救助隊などで「隊員」として活動したい方もそうです。消防司令補になると隊長専従となるので機関員や隊員として勤務することはできなくなります。消防士長であれば隊長もできるし、隊員もできるし、機関員もできます。地方では消防司令補以上でも機関員をしているところもあるようですが、大規模組織であるほどそれは難しくなってくるでしょう。ですので、機関員として車両に携わりたい方や現場で隊員として実際に活動したい方は消防士長の階級で終わることが多いです。

 

逆に、「消防総監」となって東京の消防行政をより良くしたいとか、「消防署長」となって管内の消防行政をより良くしたい等の目標があるのであれば出来るだけ早く階級を上げることを考えた方がいいです。そのポジションの人数は限られており、どうしても順番待ちとなってしまうためできるだけ早く階級を上げておくことに越したことはありません。

 

給料を重視するならば、早く階級を上げて署長以上になるか、定年まで救急隊をやり続けるかなどの選択肢になると思います。東京消防庁で50代後半の消防司令補の救急隊長であれば署長の年収に匹敵します。

 

現場で働き続けたいけど、あまり責任は負いたくないというのであれば消防副士長のままがいいでしょう。消防士のように色々と雑用を頼まれたり、あごで使われることもなく、ある程度の権限を持ち、割と自由に動けて、ほとんどの場面で責任を負うことがありませんから。

 

他にも色々とありますが、つまり、階級によってメリット・デメリットがそれぞれ違います。

 

よって、どの階級が一番メリットあるかは人それぞれです。自分が何をしたいのか、何を目標とするのか、何を重視するのかによって変わってきます。まずはそれを明確にすることが大事ですね。

 

これは今だから言えますが、僕はできるだけ現場で働きたいという思いがあったし、多少階級を上げてもそこまで給料が変わらない上にむしろ責任が増えるだけなので、あえて筆記試験で間違った答えを選んでわざと落ちるようにしていました(笑)。試験を受けなければいいじゃないかという声も聞こえてきそうですが、試験を受けなければ人事評価が下がるし、上司からの印象も悪いものとなってしまうため昇任したくない人でも試験を受ける人がほとんどです。面接で「昇任したくありません」とはっきり言った先輩でも合格して昇任してしまったらしいので、筆記試験や面接の詳細結果は公開されないため、試験を受けるからには大人の事情で合格してしまうリスクもありますが・・・。

 

まとめ

消防士や救命士の階級は

・・・・・最高10種類」!

 

  • 具体的には ①消防士消防副士長消防士長消防司令補消防司令消防司令長消防監消防正監消防司監消防総監 の10種類。

 

  • 「消防士」は実は最初の階級の名前であり、職名は「消防官」。

 

  • 階級を上げるには『昇任試験』を受ける必要がある。試験の内容は「筆記試験(択一式や小論文)」と「面接」。

 

  • どの階級が一番メリットあるかは人それぞれであり、「何がしたいか」「何を目標とするか」「何を重視するか」による。

 

以上、「消防士や救命士の階級って何があるの?」でした!最後までお読みいただきありがとうございました!

 

write by 宮部泰直

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